皆さんはレッドファントムテトラという魚をご存知でしょうか?
レッドファントムテトラは透明感のある赤い体色に、インパクトのある黒い斑紋が印象的な魚で、鑑賞用の熱帯魚として広く流通しています。
今回は、そんなレッドファントムテトラの特徴や生態についてご紹介いたします。
レッドファントムテトラの基本情報
学名 | Hyphessobrycon sweglesi |
英名 | Red phantom tetra |
分類 | カラシン目カラシン科ハイフェソブリコン属 |
分布・生息域 | オリノコ川流域 |
大きさ | 4cm程 |
分類
レッドファントムテトラ(Hyphessobrycon sweglesi)はカラシン目カラシン科ハイフェソブリコン属に属する淡水魚です。
カラシン目は南北アメリカ大陸及びアフリカ大陸に分布している淡水魚のグループで、これまでに大小様々な1,600種以上が知られています。
その中には鮮やかな色彩を持つ種類も少なくなく、多くが観賞魚として流通し、水族館のみならず一般家庭でも飼育対象とされています。
その中でもカラシン科は南アメリカに分布する数センチ未満の小型魚のグループで、ハイフェソブリコン属にはレッドファントムテトラの他にも、ブラックネオンテトラ(Hyphessobrycon herbertaxelrodi)、ペレズテトラ(Hyphessobrycon erythrostigma)、ブラックファントムテトラ(Hyphessobrycon megalopterus)といった、観賞魚として人気の高い種が多く存在します。
特徴
レッドファントムテトラの体長は4cm程度になります。
体型は側扁していて、背鰭と臀鰭が大きく発達するのが特徴。
レッドファントムテトラの体色は透明感のある赤色ですが、体側面の鰓の後ろ側に1個の黒い斑紋を有します。
また背鰭の先端部も黒みを帯びます。
体色には個体差があり、一般に養殖された個体より、生息地で採集された野生個体の方に、赤みの強い個体が多いようです。
そうした赤の発色が強い野生個体は、観賞魚の世界では「ルブラ」と呼ばれて珍重されています。
生態
レッドファントムテトラは南米のベネズエラとコロンビアにまたがって流れるオリノコ川流域に分布しており、中流から上流にかけて見られます。
オリノコ川は南米で3番目の大河ですが、レッドファントムテトラが生息するのは小さな支流や流れの緩やかなワンド、三日月湖などで、水草の生い茂った隠れる場所の多い環境を好みます。
レッドファントムテトラは大きな群れを作って暮らしていて、餌は小さな昆虫や甲殻類、その他の動物プランクトンです。
繁殖については、水草などに最大400個の卵を産むことが知られています。
人との関わり
レッドファントムテトラは非常に小型の魚であるために、食用魚として利用されることはまずありませんが、一方でその美しい体色から観賞魚としては世界的な人気を得ており、市場にも広く流通しています。
販売されているレッドファントムテトラの大半は養殖された個体ですが、生息地でも観賞用としての販売目的で野生個体の採集が行われています。
観賞魚としては小型であるために大きな水槽も必要なく、比較的飼いやすい種類と言えますが、やや臆病な性格のために、他種との混泳には注意を要します。
レッドファントムテトラは水族館でも飼育展示が行われていて、日本動物園水族館協会のデータベースによると2019年時点で、しまね海洋館アクアス、海遊館、鳥羽水族館、八景島シーパラダイスなど、全国の14ヶ所の水族館で飼育されています。
レッドファントムテトラは通販で買える?
レッドファントムテトラは通信販売で購入することも可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
まとめ
観賞用の熱帯魚として個人でも飼育されることが多いレッドファントムテトラ。
水族館よりはむしろアクアショップにおいての方が、よく飼育されていると考えられます。
皆さんもレッドファントムテトラを見たいと思ったら、まずは街の熱帯魚屋さんを覗いてみましょう。