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シロボシテンジクザメ ~特徴や生態について

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皆さんはシロボシテンジクザメという魚をご存知でしょうか?

シロボシテンジクザメは、とても小さく、海底を這うように泳いでいるおとなしい性格のサメで、一般的なサメのイメージとは大きくかけ離れたサメです。

今回は、そんなシロボシテンジクザメの特徴や生態についてご紹介いたします。

 

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シロボシテンジクザメの基本情報

シロボシテンジクザメ

学名 Chiloscyllium plagiosum
英名 Whitespotted bambooshark
分類 軟骨魚綱テンジクザメ目テンジクザメ科テンジクザメ属
分布・生息域 西日本 / インド洋、西部太平洋
大きさ 50~60cm程

 

分類

シロボシテンジクザメ(Chiloscyllium plagiosum)は軟骨魚綱テンジクザメ目テンジクザメ科テンジクザメ属に属する海水魚です。

軟骨魚綱は、現生魚類の多くを占める硬骨魚綱に比べると原始的な形質を遺したグループで、サメ類やエイ類、ギンザメ類が含まれます。

 

その中でテンジクザメ目はインド洋から西部太平洋にかけての熱帯・亜熱帯海域を中心に分布している仲間で、これまでに44種が知られています。

このテンジクザメ目には現生魚類最大種である巨大なジンベエザメが属している一方で、多くの種は成長しても1m前後かそれ以下の小型種です。

特にシロボシテンジクザメを含むテンジクザメ科は小型種ばかりです。

 

特徴

二匹のシロボシテンジクザメ

シロボシテンジクザメの体長は通常50~60cm程ですが、最大で95cmの個体の報告があります。

シロボシテンジクザメの体型は細長く、吻部が長く突き出ているのが特徴。

口は吻先端部よりも目に近い場所にあり、目の後方に噴水孔を持ちます。

背鰭は前後に2つ存在し、尾鰭は上葉が長く伸びる一方で、下葉はぼありません。

 

体色は淡褐色で、腹部が白みを帯びます。

体側面には数多くの暗褐色の斑紋が並ぶ上、白く小さな斑点が全身に散在しています。

 

生態

シロボシテンジクザメはインド洋から西部太平洋にかけて分布している魚で、西はインドとモルディブ諸島から、東はパプアニューギニアまで、北は南日本及び朝鮮半島から南はインドネシアまでで知られています。

日本国内では西日本の太平洋側や九州沿岸で見られます。

 

シロボシテンジクザメは水深0~50mの浅い海のサンゴ礁や岩礁に生息しています。

夜行性で、日中は岩陰などに隠れていて、夜になると海底を這うように泳ぎ、小さな魚やエビやカニなどの甲殻類を捕食します。

 

シロボシテンジクザメは卵生で、体長に比して大きな卵を海底に産みつけます。

硬い殻で守られた卵の中で稚魚は3ヶ月余りをかけて10cmほどまで成長してから孵化します。

徳島県の旧甲浦町の沿岸では、毎年4月から6月にかけて数多くのシロボシテンジクザメが集まり、集団で繁殖を行うことが知られています。

 

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人との関わり

シロボシテンジクザメ

シロボシテンジクザメは小さなサメであるために、水産上の利用価値は乏しく、通常漁獲の対象とはなりません。

そのため、食用魚として供されることもほとんどありません。

 

ただし、その小型であることと、底生であまり泳ぎ回らないことから、飼育にはそれほど大きな水槽を必要とせず、飼いやすいサメと言えます。

そのため、アクアリストの中にはシロボシテンジクザメを飼育している場合があります。

 

また、シロボシテンジクザメは水族館で飼育展示されることもあり、日本動物園水族館協会のデータベースによると2019年時点でしまね海洋館アクアス、須磨海浜水族園、志摩マリンランド、アクアワールド大洗など、全国の11ヶ所の水族館で飼育されています。

シロボシテンジクザメはとてもおとなしい性格であることから、水族館ではタッチングプールに入れて、触ることができるようにしている場合もあります。

 

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シロボシテンジクザメは通販で買える?

シロボシテンジクザメは通信販売で購入することも可能です。

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まとめ

シロボシテンジクザメは、軟骨魚綱テンジクザメ目テンジクザメ科テンジクザメ属に属する海水魚です。

シロボシテンジクザメは、小型でおとなしく、一般に想像される大型で危険なサメとは大きくかけ離れていますが、飼いやすいために私たちにとっては意外と身近なサメです。

また、徳島県の沿岸で集団繁殖行動が観察されるなど、生態の解明も進んでおり、注目度の高いサメとも言えるでしょう。

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