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オオウナギ・大鰻 ~生息地や生態、特徴について

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今回は、オオウナギの生息地や生態、特徴などについてご紹介させていただきます。

 

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オオウナギの基本情報

オオウナギ

学名 Anguilla marmorata
英名 Giant mottled ee
分類 ウナギ目ウナギ科ウナギ属
分布・生息域 茨城県利根川より南の淡水域 / アフリカ東岸・中部・西部太平洋~インド洋
大きさ 体長1.5m~2m程

 

ウナギ目ウナギ科の淡水魚です。

ウナギと言っても私たちがよく食べたり目にする「二ホンウナギ」とは同属ですが別の種類です。

二ホンウナギと比べると余り美味しくないと言われていて食用魚として市場に流通する事は殆ど有りません。

オオウナギが生息する一部の地域で食べられている程度です。

 

中国ではオオウナギを漢方薬として用いられていますし、台湾では滋養強壮の食材として市場で高値で流通しており、台湾国内に生息するオオウナギの個体数が激減していて絶滅の危機に瀕しているという指摘も有ります。

 

生息する海域

アフリカ東岸・中部・西部太平洋~インド洋(ニューギニア・の熱帯・亜熱帯沿岸に隣接する淡水域等)に分布していて、オオウナギは同じウナギの仲間では最も広い分布域を持っています。

日本では茨城県利根川より南・愛媛県の太平洋側・五島列島・沖永良部島~琉球列島・小笠原諸島等、温かい海に面した淡水域に生息しています。

二ホンウナギよりも熱帯性のオオウナギは、沖縄・小笠原等の温かい地域では生息数が多く、分布も偏っていると言われています。

 

生態

オオウナギは海に繋がってる流れの緩い川の中流~河口付近、沼・湖・池・マングローブの生える場所等に生息しています。

日中は他のウナギと同じく岩影や木の根元に穴を掘って隠れています。

夜になると活動し肉食性でカエル等の両生類・小魚・エビ蟹等の甲殻類を捕食します。

特に蟹が大好物なので別名「カニクイ」と呼ばれています。

寿命は長く約40年程生きる個体も居ると言われています。

 

オオウナギの繁殖と産卵は他のウナギと同様海に下って産卵をします。

太平洋側出身のオオウナギはニューギニア北部の外洋で産卵されると考えられています。

 

そして孵化した稚魚はレプトケファルス(魚類に見られる透明でリボン状の幼体)の状態で外洋を漂流しながら大きく成長します。

体長が5cm程のシラスウナギの形態になった頃に海岸にたどり着き川を遡っていきます。

その他に詳しい産卵場所や細かい事はまだ解明されておらず厚い謎のベールに包まれています。

 

身体的特徴

オオウナギ

オオウナギの成魚のオスの体長は約1.5m・メスの体長は2m程とメスの方が大きく成長すると言われています。

二ホンウナギと比べると成長したオオウナギの胴体はとても太くなります。

体型は円筒形で頭部は丸みを帯びていて尾の付近はやや平べったいです。

唇は厚くぽってりとしていて目が小さく丸い円らな印象です。

 

鱗はとても小さく皮膚の下に埋まっています。

体色は背中側は茶色と黄色味がかった灰色で御影石や高級な大理石の様な暗色の斑模様が覆います。

この斑模様は背びれや尾びれにも有りますがぼんやりとついています。

お腹側は二ホンウナギと同様淡色~白色です。

 

腹びれは無く胸ビレが丸みを帯びた形をしています。

まだら模様がゴマを散らしたように見えるとされ「ゴマウナギ」と呼ぶ地域も有ります。

 

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太古の昔から

沖縄県南城市に有る旧石器時代以降の遺跡であるサキタリ洞遺跡で、世界最古(約2万3千年前)の釣り針が見つかったと近年報じられました。

その釣り針が見つかった場所から同時に貝製のビーズ・ブダイの骨に混じりなんとオオウナギの骨も出土しました。

オオウナギが太古の昔から人々に漁獲・食用されて居た事が窺え、はるか昔の人々の食生活と現代の私たちの食生活と共通する所が有り不思議なロマンを感じます。

 

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天然記念物に指定も

オオウナギは世界中に広く分布していますが、日本がその北限だと言われています。

国内での生息地は極限られていて個体数も少ない希少なお魚です。

中でも和歌山県白浜町・徳島県海陽町・長崎県長崎市樺島の3か所では、オオウナギが国の天然記念物に指定されています。

長崎県樺島には「樺島の大ウナギ井戸」と言う井戸に住んでいるオオウナギが有名です。

 

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生食しない訳

オオウナギの裏側

オオウナギは生息地周辺の地域ではかば焼き・白焼き等で食され親しまれています。

実はオオウナギを含めたウナギの仲間の血清には「イクシオトキシン」というタンパク毒が含まれています。

この毒は命に係わるほどの強力な毒ではないですが、ウナギの血液が目に入ると結膜炎を起こし最悪の場合は失明する恐れがあると言われています。

傷口に付着すれば患部が化膿しますし、血液を飲んだりしても胃やのどの粘膜に炎症を起こします。

 

これはウナギを扱う料理人さんの間では有名な話です。

ちなみに、イクシオトキシンはタンパク毒なので61℃以上に加熱すれば毒の影響が消滅し安全に食べられます。

 

そういう訳でウナギにはお造り等生食する調理法が無いのですね。

因みにウナギの体表を覆う粘膜にもイクシオトキシンとは別の毒素が含まれていると言われています。

 

オオウナギを獲って調理する際には

・血液の飛び散り

・触った手で目をこすったりしない

・しっかり加熱する

等扱いには十分注意しましょう。

 

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最後に

私たちの想像を超えるような大きさのオオウナギ。

日頃見る二ホンウナギとは全く違う姿をしていますね。

ワイルドなアウトドア派の方にとっては、この巨大なウナギを捕獲する事に冒険心を掻き立てられ情熱を燃やしていらっしゃる方も。

オオウナギは男のロマンに通じているお魚なんだなと思います。

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