スズキ目 ナ行 ニザダイ科

ナガニザ ~特徴や生態について

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皆さんはナガニザという魚をご存知でしょうか?

一見黒っぽくて地味な印象を受ける魚ですが、よく見ると顔の周りに黄色い斑点模様があって、まるで星を散りばめたかのよう。

そんなチャーミングな面を持つナガニザについて、今回はご紹介いたします。

 

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ナガニザの基本情報

ナガニザ

学名 Acanthurus nigrofuscus
英名 Brown surgeonfish
分類 スズキ目ニザダイ科クロハギ属
分布・生息域 相模湾以南、インド洋、中・西部太平洋
大きさ 10~14cm程

 

分類

ナガニザ(Acanthurus nigrofuscus)はスズキ目ニザダイ科クロハギ属に属する海水魚です。

ニザダイ科は世界の熱帯・亜熱帯海域に分布するグループで、種によって様々な色彩や体型を持っています。

そのため、チョウチョウウオ科やスズメダイ科の魚と並んで、サンゴ礁を華やかに彩る熱帯魚の代表格と言ってもいいでしょう。

その中でもクロハギ属は最も多くの種を含む仲間で、これまでに38種が知られています。

 

形態と特徴

ナガニザ

ナガニザの体長は10~14cm程度で、最大21cmの個体の記録があります。

体型は左右に平べったく側扁していて体高が高く、口が小さいのが特徴。尾柄部に鋭い棘を持つのは、ニザダイ科全般に共通していると言っていいでしょう。

 

ナガニザの体色は黒みの強い褐色で、頭部と胸部には黄色い斑点が点在しています。

尾鰭の付け根付近にも黒い斑紋が見られます。

 

生態

ナガニザはインド洋から中・西部太平洋にかけて広く分布する魚で、西は紅海や南アフリカから東はハワイ諸島やポリネシアまで、北は南日本から南はグレートバリアリーフやニューカレドニアまでで知られています。

国内では相模湾以南の太平洋側や伊豆諸島、小笠原諸島、琉球列島で見られます。

 

ナガニザは水深0~25mの浅い海のサンゴ礁に生息しており、餌は主に付着藻類です。

動物質を捕食したとの報告もあります。

 

ナガニザの繁殖は沖縄近海では夏季に行われており、一ヶ所に多くの個体が集まって集団放精放卵を行います。

幼魚はアオブダイ類の幼魚や近縁のサザナミハギなどと混群を形成することがあります。

 

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食べれる?

ナガニザは南日本各地で食用魚として扱われることがあり、市場にも流通しますが、同属のクロハギに比べると評価が低いようです。

煮付けなどの料理にして食べられていますが、取り扱う際には尾柄部の棘に注意しなければなりません。

 

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観たい時は?

ナガニザは水族館でも飼育展示されることがあり、日本動物園水族館協会のデータベースによると2018年時点で、沖縄美ら海水族館、かごしま水族館、鳥羽水族館、アクアマリンふくしまなど、全国の8ヶ所の水族館で飼育されています。

 

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まとめ

華やかな色彩を持つ種類が多いニザダイ科にあって、一見こげ茶色で地味な印象を受けがちなナガニザ。

しかし、よく見れば顔の周りに散りばめられた星のような模様があって、さすがはニザダイ科の一員と言ったところです。

皆さんももし水族館などでナガニザを見かける機会がございましたら、その顔に注目してみてくださいね。

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