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オオホモラ ~特徴や生態について

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皆さんはオオホモラという海洋生物をご存知でしょうか?

オオホモラと聞くと何か怪獣みたいな凄そうな名前ですが、実はカニの仲間です。

今回はそんな迫力のある名前を持ったカニ、オオホモラについてご紹介いたします。

 

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オオホモラの基本情報

オオホモラ

学名 Paromola japonica
英名 Japanese deepwater carrier crab
分類 短尾下目ホモラ科オオホモラ属
分布・生息域 相模湾以南、太平洋北西部~中部の熱帯・亜熱帯海域
大きさ 脚を広げると50cm程

 

分類

オオホモラ(Paromola japonica)は節足動物門軟甲綱十脚目短尾下目ホモラ科オオホモラ属に属するカニです。

オオホモラ属は深海性のカニのグループで、オオホモラの他にテナガオオホモラなど、これまでに9種が知られています。

奇妙な和名はホモラ属の学名「Homora」に由来しますが、オオホモラ自体はホモラ属ではなく、オオホモラ属に分類されています。

 

特徴

オオホモラの甲長は最大18cmに達した記録があり、脚を左右に広げると50cmほどになります。

 

甲羅は楕円形で鋭い棘に覆われていて、細くて長い脚を持つのが特徴。

額角は鋭角三角形で、眼上は細く尖っていて、雌雄共に額角よりやや長くなります。

前側縁にも大小不規則の鋭い棘が並んでいて、雌雄に関係なく長節にも棘が並んでいます。

 

体色はカニの仲間ではよく見られる暗赤色で、腹側が白くなります。

 

生態

オオホモラ

オオホモラは太平洋北西部から中部にかけての熱帯・亜熱帯海域に分布しているカニで、南日本からベトナムにかけて見られる他、ハワイ諸島からも知られています。

国内では相模湾以南の太平洋側や琉球列島で見られ、南に行くほど生息水域が深くなる傾向があります。

 

オオホモラが生息しているのは水深80~200mの深海底で、好む環境は砂泥底。

 

変わっているのはその習性で、後ろ足を使って貝殻やカイメン類、ナマコ類やイソギンチャク類まで、海底にあるものなら、たとえ生きものであろと関係なく、何でも背負ってしまいます。

このような習性は、自分の甲羅を隠すことで、天敵から身を守っているのではないかと考えられています。

 

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オオホモラを観たい時は?

オオホモラは籠漁や刺網漁、底曳網漁で採集されており、美味しいカニとされていますが、身が少ない上に、なかなか獲れない珍しいカニであるため、滅多に市場に出回ることがありません。

深海性の大型のカニであるため、個人での飼育も難しいでしょう。

 

オオホモラは水族館では飼育展示されることがあり、日本動物園水族館協会のデータベースによると2018年時点で、沖縄美ら海水族館、海遊館、東海大学海洋科学博物館、鴨川シーワールドなど、全国の10ヶ所の水族館で飼育されています。

 

水族館におけるオオホモラは、深海生物の水槽で巨大なタカアシガニの陰に隠れがちですが、何かの物を背負う習性は飼育下でも変わらず見られ、深海水槽の名脇役とも言っていいでしょう。

 

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まとめ

まるで怪獣みたいに凄そうな名前を持つオオホモラ。

美味しいのに、採集量が少ないために滅多に食べることはできず、また変わった習性で水族館でも活躍している、何とも不思議な存在感のあるカニです。

もし水族館で見かける機会がありましたら、オオホモラのそんな特性に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

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